子どもたちのあこがれの職業の1つでもあるプロサッカー選手。試合ではピッチで迫力あるプレー見せ、サポーターの心をつかむ。そんな一流選手たちは、どんな1日を過ごしているの? 練習以外の時間はなにをしているの? そんな素朴な疑問を、J1のFC東京の選手たちへぶつけた。「Jリーガーの1日」と題して、選手たちの日常を追った。第15回はMF渡辺凌磨(24)。

   ◇   ◇

MF渡辺は、ゲーム好きの一面を明かした。帰宅したあとは「夕食までの時間で基本やっています」。今年に入ってからはサバイバルゲームの「荒野行動」や「APEX」などをよくプレーするといい、チームメートのMF三田啓貴も「あいつは“ガチ勢”です」と本格派と明かす腕前。オンラインで友人と一緒にやることも楽しみの1つだという。

一方で、自身の体には気を使う。寝るのは遅くても午後11時。翌日の練習や試合のために休息時間は確保している。また、夕食の時間も午後6時ごろと早めにとっている。消化にかかる時間も考えて、寝る前に体に負担がない状態を作ることが目的だ。「自由な時間でも、『何時になにを食べよう』とか、『明日はこういう練習だから前の日にこれを食べて水分はこうしよう』と考えている。常に1週間を逆算している」と頭が休まることはほとんどない。

帰宅してゲームができると聞けば、時間にゆとりがあるように思える。一方で、資本である体のため、オフであっても好きなものを食べて飲んでということはしない。毎日の練習時間だけで見れば拘束は短いが、サッカーという“仕事”に対しては、「職場」であるクラブハウスを離れても妥協はない。【岡崎悠利】

 

◆渡辺凌磨(わたなべ・りょうま)1996年(平8)10月2日、埼玉県東松山市出身。ポジションはMF。15年に早大からドイツ・インゴルシュタットU-23へ加入し、17年にトップ昇格したものの出場機会はなく、18年に新潟に完全移籍。20年に山形でプレーし、今季から東京に加入。好物は干し芋。176センチ、70キロ。