湘南ベルマーレの山口智監督(43)が18日、オンライン取材に応じ、今季限りで引退を発表した浦和レッズMF阿部勇樹(40)と、将来、監督として対戦することを心待ちにした。阿部は引退発表の会見でジェフ千葉時代に触れ「湘南の監督をやっている山口智さんなどが、高校生でもJリーグの試合に出場できる可能性を広げてくれた」と山口監督の名を挙げていた。

阿部は山口監督同様、千葉で高校生Jリーガーとしてデビュー。山口監督は「年は近いけど、高校生離れしていて、優れたものがありましたし。ここまでできるのは必然だなと」と当時を振り返った。引退には「ちょっと寂しい気持ちもある。素直にお疲れさま」とねぎらった上で「僕個人的には、自分も指導者としてやっている中で、選手上がりの指導者は増えて欲しいと思いますし、彼がどういうサッカー感でやるのかはすごく興味がある」と指導者の道に期待を寄せた。

千葉時代から、阿部が常に不安そうな顔をしていたのは今でも印象に残っている。「ただ、やることだったりプレーは彼のそのまんまだと思っていた。すごく情熱があって、主将もやって、代表でも貴重なプレーヤーだったと思う。当時から人として変わっていないなと。動じないというかどんとしている」と敬意を表した。

阿部は、監督の道も視野に入れており、山口監督は「負けないように自分が頑張るだけです。自分を磨いて、そういう選手と対戦したいのは単純にある。自分もその世界に居続けないといけない。間違いなく出てくる指導者になる。意識してやっていきたい」と元高校生Jリーガーの監督としての対決を心待ちにしていた。