鹿島アントラーズのDF安西幸輝(26)が2日、宮崎キャンプ中にオンライン取材に応じ、日本代表DF長友の奮闘に刺激を受けたことを明かした。長友は1月末の中国戦後、サポーターやメディアから不要論が巻き起こるほどの批判を浴びたが、1日のサウジアラビア戦では全盛期のプレーを発揮し、勝利に貢献していた。

安西は日本代表経験があり、長友と一緒に戦っている。長友の魂のプレーに「代表に入り続けることがどれだけ難しいことか分かる」と実感を口にした上で「見たくなくてもSNSで(批判を)見てしまうもの。その中で、サウジアラビア戦はすごくクオリティー高くやっていた。守備でも負けていなかったし限られた時間かもしれないけど、佑都くんのああいうプレーを見るとまだまだだなと感じたりします」と敬意を表した。

安西は昨夏、「鹿島で、もう1度、代表を目指したい」とポルティモネンセから復帰。ワールドカップ(W杯)アジア最終予選では、DF谷口彰悟、山根視来らJリーグで育った選手も先発起用され勝利に貢献した。W杯カタール大会まで1年を切っている中、安西は代表復帰に「数字が大事」と強調する。「アシスト、ゴールに絡むプレーが増えると、必然的にチームも上に行く。数字の部分で結果を出し続けるしかない。数字の部分で(山根)視来くん、佑都くんに負けないようにしたいと思っている」とアシスト、得点を合わせて2ケタを目標に掲げている。

チームは、バイラー監督はまだ合流できていないが、岩政大樹コーチの下、縦に速いサッカーを構築。鹿島のアジア・チャンピオンズリーグ優勝を知る安西は、MF三竿、今季から鹿島に復帰したFW鈴木とともに「鹿島イズム」の後輩への伝達者として大きな役割を担う。「3人で新しい鹿島をつくっていこうという話はしている。(土居)聖真くんが(主将として)その上にいてくれて。聖真くんが全体を見ながら、3人が若手にいい指示を与えるようにやっていこうと。23人で基盤をつくっていきたい」と頼もしかった。【岩田千代巳】