開幕戦でJ2初勝利を挙げたいわてグルージャ盛岡は、昨季5位のFC町田ゼルビアに0-1で惜敗し、初黒星を喫した。前半ロスタイムにPKで決勝点を奪われた。勝ち点奪取は逃したが、2年目のGK松山健太(23=桃山学院大)が先発で、ルーキーのMF桐蒼太(22=立大)とFW奥山洋平(22=阪南大)が途中出場で、それぞれプロデビュー。守備陣も流れの中からは得点を許さず、次戦以降につながる試合になった。

主導権を握られた前半から一転した。後半開始とともに桐が右サイドに入ると、攻撃陣が活性化。秋田豊監督(51)が「左利きでメッシのような選手」と形容するように、得意のドリブルで果敢に突破を狙った。後半29分には奥山が投入され、桐に負けじとドリブルで攻撃のスイッチを入れた。前半はシュート0本、後半は2本。結果的に相手のゴールを脅かせなかったが、収穫はあった。

秋田監督は「立ち上がりは守備的な時間が長かったが、バランス良く、抑えるところを抑え、いい守備ができた。前半終わりのPKが後々に響いた」と一定の手応えを口にした。GK松山は「失点を限りなくゼロに近づけるようにチームと連係し、守備を安定させたい」。岩手は粘って粘って、勝ち点を積み上げていく。【山田愛斗】