札幌大は“ぱっつん前髪”の2年生が決勝点をもぎ取り、2年ぶり25度目の天皇杯切符を手にした。北海道十勝スカイアースに1-0で勝利した。前半16分、右CKからMF河合駿樹(2年)のヘディングシュートで先制。完封で退けた。貴重な1発を決めた河合は「4年生と天皇杯に行くことができてうれしい」と喜んだ。

「昨夜ホテルで前髪をぱっつんにした河合がコーナーキックからヘディングでゴールネットを揺らし先制!」。チームの公式ツイッターから興奮気味な速報が投稿された。前日7日、決勝を前に気合を入れていた。「試合中、前髪が目に掛かって邪魔だったから」と、友人に散髪してもらった。目の下くらいの長さから眉毛の位置くらいの長さとなった。仕上がりは「ちょっと失敗」と恥ずかしがるが「視界良好なので決められました」と笑った。

天皇杯1回戦は21日、札幌厚別公園競技場で山梨代表の山梨学院大と対戦する。まずは初戦突破に燃える。「川崎Fと試合がしたい」と、シードで相手に決まっているJ1覇者との2回戦を、心待ちにしている。【保坂果那】

■十勝、2年連続出場を逃す

北海道十勝スカイアースは2年連続の出場を逃した。前半セットプレーでの失点が最後まで重くのしかかった。今季加入した元札幌FW横野純貴(32)は、左もも前負傷から1週間ほど前に練習に合流したばかり。後半15分から投入されたが、まだ本調子ではなかった。昨年は天皇杯1回戦で格上のJ2秋田を撃破した。長野監督は「今年もジャイアントキリングをお届けしたかったが、JFL昇格を目指し、まずは北海道リーグ優勝を」と、気持ちを切り替えていた。