J2アルビレックス新潟のラインブレーカー、FW小見洋太(19)がフィニッシュゾーンで輝きを放つ。7日、聖籠町での練習に参加。ミニゲームでは持ち味である背後への抜け出しや強気なドリブル突破をアピールした。前節4日のアウェー徳島ヴォルティス戦(1-1)の最終盤に放ったシュートはオフサイドの判定で「幻」に。リーグ前半戦最後となる次節11日のアウェー大分トリニータ戦では正真正銘のゴールを決め、チームを勝利に導く。

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絶賛売り出し中の高卒2年目FWが今度こそ、今季3得点目を奪う。小見は前節・徳島戦。1-1の後半20分からピッチに入ると同ロスタイム、背後からのパスにうまく抜け出してネットを揺らしたがオフサイドの判定で取り消され、勝ち越しゴールは幻となった。「動き直しの質をもっと上げないと。練習では手応えを感じている部分なので、次はしっかり結果を出す」と意気込む。

FW登録ながら、左MFを主戦場に今季ここまで5試合に出場(先発2試合)。相手DFの裏に抜け出すラインブレーカーとしての能力はピカイチで、オフサイドラインぎりぎりのポジションからスペースに走り込む。昨季より勝負どころでの出番が増え、自信はついてきてはいるが「スタメンにはなれていない。監督のファーストチョイスになれるように単純なミスを減らさないと」と居残り練習では田中達也コーチ(39)と狭いエリアでのトラップやパスといった基礎技術を磨いている。

今季は年間を通してベストコンディションを保つことも目標に設定する。練習後はクラブハウスにある炭酸風呂に約30分つかり、その後、サウナに10分、水風呂2分、外気浴5分を1~3回繰り返す。「これは疲れが取れていいな、と。続けていきたい」と体のケアの重要性も実感している。

現在、新潟は得失点差で首位に立つが、2位仙台、3位横浜FCと勝ち点39で並ぶ。次節11日の大分戦後、19日ホーム秋田戦からはリーグ折り返しの後半戦に入る。「まだ先は長い。順位にとらわれず、目の前の敵に勝つことだけに集中する」と一戦必勝を誓った。【小林忠】