決勝は、史上初の静岡県勢対決になった。静岡学園中は、神村学園中(鹿児島)に2-1で勝利。2009年以来13年ぶり(20年はコロナ禍で中止)2度目の優勝に王手をかけた。浜松開誠館中は、青森山田中(青森)を延長戦の末に2-1で撃破。04年以来18年ぶり2度目の頂点まであと1勝とした。決勝は今日22日午前10時から、鶴岡市小真木原陸上競技場で行われる。

<全国中学校サッカー大会:浜松開誠館中2(延長)1青森山田中>◇21日◇準決勝◇山形・酒田市飯森山多目的グラウンド

浜松開誠館中は、過去に大会4連覇(14~17年)を含む5度の優勝を誇る強豪・青森山田中に2-1で競り勝った。試合は1-1のまま決着が付かず、延長戦(5分ハーフ)に突入。PK戦も目前に迫った同後半4分だった。FW田窪悠己(3年)が、こぼれ球に反応。右足で決めた。後半2分にも先制点を決めたストライカーが、この日2点目となる値千金の決勝点。チームを金星に導いた。

18年ぶり2度目の頂点まで、あと1勝に迫った。初優勝を果たした04年の決勝は、ルーテル学院(熊本)と2-2。両校優勝だった。初の単独優勝を懸けた最終決戦。相手は、県大会を通じて今大会3度目の対戦となる静岡学園だ。「全員攻撃・全員守備」を掲げる同校。ここまで4試合4得点の田窪に加え、FW川合亜門主将(3年)も同5得点を記録する。絶好調の2人を中心に、一丸で全国の頂をつかみにいく。

<全国中学校サッカー大会:静岡学園中2-1神村学園中>◇21日◇準決勝◇山形・鶴岡市小真木原東多目的広場

静岡学園中は、前回覇者で大会連覇を狙った神村学園中を退けた。0-0の前半13分、中央でショートパスをつないで好機を演出。最後はFW川口煌来(3年)が、MF小山颯太(3年)とのワンツーで抜け出し、右足でネットを揺らした。

世界で活躍できる選手の育成を目指す同校は、ドリブルやショートパスを中心に、個人技に重点を置いて練習。日頃の成果を発揮した「SHIZUGAKU」らしい展開で先制に成功すると、後半3分には小山が追加点を奪った。その後は守勢に回る時間帯もあったが、守備陣が奮闘。準々決勝まで全3試合で複数得点を記録してきた相手を1失点に抑え、逃げ切った。

初優勝を飾った09年以来13年ぶりとなる大一番は、浜松開誠館中と激突する。今大会の県決勝では0-2で敗れるも、同東海大会決勝では2-0で勝利。ここまで1勝1敗と競り合う県内のライバルを大舞台の決勝で退け、2度目の全国制覇を成し遂げる。