Jリーグは22日、日本野球機構(NPB)との新型コロナ対策連絡会議を行い、今季は試合開催にあたる選手登録の規定を変更しない決定をしたことを明かした。

会議後にオンライン取材に応じたJリーグの野々村芳和チェアマン(50)が「各クラブと話してきた中で、当初やってきたルールで今季はやっていくべきという意見が過半数を占めたということで、ルールを変えずにやっていくことにしました」と話した。

現行のルールはGK1人を含む13人が最低登録人数。ここ最近は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、控えの人数がそろわないまま試合に臨むチームが増えており、最低登録人数を15人にする案や、フィールド選手の登録人数を増やす案などが検討されていた。

リーグ側は各クラブにヒアリングを実施。集まった意見を踏まえながら、今季はルールを変更しないまま続けることに決まった。「キーパーの数や、僕としては夏場ということもあり、15人ぐらいの方がいいのではという話も各クラブとしたが、結論としては今のままの方がいいと」。人数がそろわない場合に備えて、各クラブのアカデミー選手の登録をより推奨していくという。

「来シーズンに向けて、ウィズコロナ、アフターコロナの中でどうやってやっていくか。公平性を保ったコンペティション(試合)を維持するために、検査の在り方含めて検討して、来季は違った考え方を導入していかないといけないという話もいくつか出ていた」。来季に向けては、今後も議論を続けて行く。

Jリーグでは7月30日に、川崎フロンターレの控えがGK3人を含む5人という状況で試合に臨んだ。同日にはルヴァン杯でアビスパ福岡が控えのGK2人、フィールド選手1人という苦しい状況で戦っていた。

今季のうちに登録人数を増やせば、チーム内に感染者が出た場合に試合中止のリスクが高まり、リーグ戦終盤になった今、代替日程を確保するのは容易ではない。また、現行ルールで苦境の中の試合をこなしたクラブもあり、不公平感が残る可能性もあった。