セレッソ大阪の17歳、MF石渡(いしわたり)ネルソンが近く、J1デビューする可能性が高くなった。ボランチに負傷者が相次ぎ、8日の敵地での柏レイソル戦に、背番号37の出番が訪れるかもしれない。

C大阪は4日、大阪市の舞洲グラウンドで練習を一般公開した。その中で絶対的ボランチの奥埜は、1日の湘南ベルマーレ戦で負傷したもようで、すぐに室内へと姿を消した。鈴木はこの日の練習中に捻挫し、途中から治療に専念。原川も故障離脱中で、チームは緊急事態に陥った。

「奥埜は(復帰まで)少し時間がかかる」と説明した小菊監督は、緊急事態に22歳の喜田と17歳の石渡を指名。喜田は既に実績があるが、本来はユース(U-18)所属の現在高校2年の石渡について、指揮官は「急激なスピードで成長している。攻守の運動量、球際の強さ、高さ、すべてを兼ね備えている」と、J1デビューに問題なしの認識を示した。

石渡は今季から2種登録され、開幕後からトップチームに完全定着。1学年上の高校3年生プロ、18歳FW北野とチームを活性化させてきた。

5月18日のルヴァン杯1次リーグ最終戦、大分トリニータ戦では試合終了間際の1分間だけ、公式戦デビュー。7月6日の敵地の鹿島アントラーズ戦ではJ1で初めてベンチ入りするも、出番はなかった。今回はそれ以来のチャンスとなる。

ナイジェリア人の父、日本人の母を持つ日本国籍の石渡は、将来の日本代表入りが期待される185センチ、71キロの大型ボランチ。小菊監督は「まだ高校2年生。まだまだ成長している」と説明する。

22日にはサンフレッチェ広島とのルヴァン杯決勝(国立)も控えるC大阪は、現在4位につけるリーグ戦は残り4試合。主力の相次ぐ離脱で、17歳の逸材がJ1デビューを飾ることになりそうだ。