柏レイソルのネルシーニョ監督(72)が3日、リーグ最終節の湘南ベルマーレ戦(5日、三協F柏)を前にオンライン取材に応じ、3大会連続でワールドカップ(W杯)出場を決めた教え子のDF酒井宏樹(32=浦和レッズ)へエールを送った。

ネルシーニョ監督と酒井が初めて会ったのは09年。酒井がトップチームへ昇格後、ブラジルへの武者修行をへて、同年11月に帰国した。当時、初めてじっくりプレーを見たという。

第一印象は「背が高くフィジカルにたけた選手」。10対10の練習では最初はセンターバックで起用した。酒井の特長をさらに分析すると「スピードがあって守備もうまい。攻撃にも出て行ける」とサイドバックで起用することを決めたのも、この名将の判断だった。

ネルシーニョ監督は「彼は、そのチャンスをものにして、以来、レギュラーとして不動の地位を確立した。代表や諸外国での活躍もそうだが、彼が今いる場所は間違いなく彼自身がつかんだ努力のたまもの。目の前に訪れたチャンスを、しっかり彼が両手でつかんで離さなかった」と賛辞を贈る。

選手としての技術の高さはもちろん、酒井の人柄にも一目置く。「(3大会連続出場は)何といっても彼の性格による部分が大きいと思う。彼の謙虚で誠実な性格が今ある彼の位置まで連れて行ってくれた」とし「個人的にも彼の日々の活躍、国の代表としてW杯に出場することをうれしく思っている」と期待を寄せていた。