セレッソ大阪は8日、本拠地ヨドコウで今季の新加入会見を行い、全国高校選手権に出場していた神村学園(鹿児島)のMF大迫塁(18)が緊急参加した。

当初は参加が流動的だったが、準決勝敗退から一夜明け、急きょ大阪に駆けつけた。サポーターとのイベントでも人気が集中するなど、早くも“大迫半端ない”状態だ。

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神村学園が7日の準決勝に進んだ時点で、4強で敗退した場合でも、8日のC大阪の新加入会見への出席は流動的だった。それでも大迫はこの日、品川駅から新幹線に飛び乗った。午前のチーム始動には間に合わなかったが、午後の会見ではプロの第一声を披露した。

「本当はここ(会見)に来られなかったのが一番よかったが、昨日の試合が終わった時から、次のステージへ気持ちを切り替えていた」。左利きで高校屈指のゲームメーカーは、24時間前の国立での直接FK弾も過去のことだった。

会見後のサポーターとの交流会では、大迫に質問が集中した。塁の命名理由を聞かれ「父が野球をしていて、祖父が野球好き。その影響で」。大阪で食べたいものは「実家がラーメン屋なので、おいしい店があれば」と素直に答えた。

同じ九州出身のMF清武にあこがれる18歳は「自分の強みは、この左足から出すスルーパスやフィニッシュ、ハードワークができるところ。チームに還元したい」と意気込む。以前から「大阪のお笑い好き」と公言。人気漫才コンビ「ジャルジャル」の福徳秀介にも似たルックスのホープは「自分のプレーで、たくさんの方々を笑顔にしたい」と宣言した。【横田和幸】

◆大迫塁 おおさこ・るい。2004年(平16)10月13日、鹿児島県生まれ。神村学園では1年時から主力に。得点に直結するスルーパスや決定力も武器のレフティー。お笑いはマヂカルラブリーや錦鯉のファン。177センチ、69キロ。

○…MF清武の背番号が、18年から代名詞だった「10」から「13」に突然、変更となった。本人からの申し出を受けた森島社長は「昨年はけが(左足甲)のこともあり、思い切ってプレーできる番号ということだった」と説明。「13」は大分から移籍してきた10年につけた、初心に戻る番号だ。この日は5年連続の主将就任も発表され、始動の練習を見学したサポーターに、清武は「タイトルを目指して頑張りたい」とあいさつした。