ジュビロ磐田は1-1でロアッソ熊本と引き分けに終わった。

1点を追う後半にMF金子翔太(27)がヘディングで同点弾。2戦連発で追いつくも、勝ち越しゴールは奪えず、ホームで2試合連続ドローとなった。清水エスパルスは6-0でレノファ山口FCに圧勝し、藤枝MYFCも4-1で水戸ホーリーホックを下して今季2度目の2連勝。ともに雷雨で試合が一時中断したアクシデントを乗り越えて勝ち点3を積み上げた。

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ホーム2連戦は消化不良に終わった。磐田は前節FC町田ゼルビア戦に続き、2試合連続ドロー。前半序盤に先制点を許す同じ展開で白星を逃した。横内昭展監督(55)は「この勝ち点1をポジティブに捉えたい」と振り返ったが、表情は硬いままだった。

1点を追う後半に金子が再びチームを救った。同8分。PKのキッカーに名乗りを上げると、執念を見せた。右足でゴール左隅を狙ったシュートは1度セーブされるも、こぼれ球に反応。GKがはじいた浮き球をヘディングで押し込んだ。金子は「PKを外したのは初めてだったけれど、ラッキーだった」。今季初ゴールを挙げた町田戦に続く2試合連続ゴールが反撃の口火になるはずだった。

だが、その後は終始押し込みながらも、相手の堅守に苦しんだ。同43分、カウンターからFW大津祐樹(33)がダイレクトで放った右足シュートは右ポストに直撃。終盤の決定機を決められず、勝ち点を取りこぼした。攻撃の組み立てやゴールに迫る回数は着実に増えてきている。横内監督も「1番大事なゴール前はまだまだだけれど、精度を上げていくしかない」と言い聞かせるように話した。

10試合を終え、3勝4分け3敗で10位。波に乗り切れない停滞感を振り払うには勝つしかない。直近3試合は1勝2分け。金子は「誰もこの結果に満足していない。チームとしての積み上げはあるし、より洗練されていけばもっといいものを見せられる」と顔を上げた。【神谷亮磨】