アルビレックス新潟はレイラック滋賀(JFL)を1-0で破り、3回戦に駒を進めた。前半38分、今季、ブラジルから加入したMFダニーロ・ゴメス(24)の来日初ゴールが決勝点となった。

公式戦14試合目の出場で待望の来日初ゴールが生まれた。ゴメスは前半38分にFW鈴木孝司(33)のふわっとした左クロスをダイビングヘッドでたたき込んだ。観戦に訪れた父グラリズマルさん(48)も大喜び。大型ビジョンに映った息子の笑顔、盛り上がるスタジアムをスマートフォンで撮影した。

試合序盤は我慢の展開。ボールを支配しながらも、11人が自陣に引いて守備を固める相手に手を焼いた。連戦による主力温存に加え、ケガ人の影響で右DFが主戦場の藤原奏哉(27)を左DFで先発出場させるなど台所事情は厳しかった。前半31分には左FKからゴールバー直撃のヘディングシュートを許すなど攻守でリズムに乗り切れない時間帯もあった。

突き放したい後半29分にはMF伊藤涼太郎(25)を投入。華麗なパスでチャンスを演出したが、追加点は生まれなかった。それでも、しっかり勝ちきって2大会ぶりに初戦を突破。11日はリーグ戦に戻り、ホームで京都と対戦する。ベルギー1部シントトロイデンに完全移籍する伊藤にとっては新潟ラストマッチとなる。公式戦2連勝で送り出すためにも、この日キャプテンマークを巻いたDF早川史哉(29)は「チームとしての活躍で彼の挑戦をサポートしていくためにも、いい形で送り出す」と力を込めた。【小林忠】