湘南ベルマーレは、新戦力がかみ合い、4カ月ぶりの勝利につながった。

夏に加入したDFキム・ミンテ、MF田中聡、FWディサロ燦シルヴァーノがそろって先発出場し、勝利に貢献した。

清水エスパルスから加入したFWディサロは「もう勝てたことが全てだと思う。内容とかも見つめ直す必要がある部分もありますけど、まあ勝ったことが全てだと思います」。

常にポジティブで、底なしに明るい。湘南にはあまりいないタイプだ。「エスパ(ルス)は結構、陽キャ(ラ)集団だったんで(笑い)、(湘南は)割となんだろうな、静かっていう感じかなと思ったので、僕はこういうキャラをどんどん出していこうと思います」と新しい風を吹き込む。

クラブ加入後、初めてホームで試合に出場した。「やっぱりたくさんのサポーターが来てくれていましたし、その声援っていうのが本当に力になっていたと思うし、やっぱりやられそうになった時も、サポーターの声援が後押して守ってくれた部分もあると思いますし、逆に、サポーターの方に攻めた時に点が取れたので、それはサポーターが吸い込んでくれた部分もあると思う」と感謝。「サポーターと一緒に戦って、一緒に勝ち入れた勝ち点3だと思うので、本当に最高の雰囲気でした」と続けた。

鹿島アントラーズから加入したDFキム・ミンテは今季初の無失点に貢献。DFラインに安定感をもたらした。「(残り)あと10分の時から、みんなに『また(後半41分に失点した)福岡戦みたいな同じ失敗を繰り返さないぞ』っていうことを、声出していきましたし、全員がああやって頑張ってくれたら、しっかり僕らは0で抑えられる自信ある。今日みたいにみんなやってくれたら、次もまたその次も0で守っていける」と手応えを示した。

鹿島では、調子がよくても出場機会に恵まれず、悔しい思いをした。その思いを新天地でぶつける。「コンディション的によくて、カップ戦でもパフォーマンスがいいのに出してもらえなかった。そういういろんな部分があったんで、その悔しさの中でやっぱり腐らずに挑めてきたのがつながった。今日はただ1試合なんですけど、前に向かって頑張っていけるような、そういう試合になったんじゃないかなと思っています」とうなずいた。

山口智監督も「このチームにないものを持っている選手がきてくれた。良さを出していい方向にいっている。人間性も含めて。入ったことの存在感、影響力は大きい」と新戦力の活躍に目を細めた。中央ラインの新戦力が各ポジションでの競争力を高め、チーム力を引き上げていく。【佐藤成】