鹿島アントラーズが、5位のセレッソ大阪に、退場者を出しながらもエースFW鈴木優磨(27)の虎の子の1点を守り切り、3位に浮上した。首位神戸との勝ち点差を6に縮め、優勝圏内に入ってきた。

前半13分、鈴木が敵陣で相手のボールをハイプレスで奪うと、そのままゴールに向かいシュート。幸先よく先制した。だが、1-0の前半25分、鹿島MFピトゥカが相手の足首を踏み、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の判定の末に退場に。残り時間を数的不利で戦わないといけない状況に陥った。

ルヴァン杯準々決勝・名古屋グランパス戦は、2試合とも終盤に失点し敗退していた。嫌な流れを断ち切ったのは、各選手の体を張った守りと集中力だった。圧をかける相手に体を投げ出し、1点を守り切った。

DF植田直通は「今日も、ルヴァン杯のような展開になるだろうと。時間を見ながら思っていた。ミドルシュートで、自分たちに当たっての失点とかが増えていた。そこを改善するためにも、自分たちが頑張ってラインを上げて、プレッシャーに行けるように意識しながらやっていた。そこは、今日は改善できたと思います」。

残り7試合。首位の背中が近づいている。植田は「何が起こるか分からない勝ち点差になって、首位にも近づいた。ここからは自分たちがプレッシャーをかけつつ、残り7試合全勝していくつもりで向かっていく。全勝すれば優勝できると思っている。そこは目指していきたい」と力強く頂点を見据えた。