セレッソ大阪が保有権を持ち、24年パリ・オリンピック(五輪)のエースに期待されるFW藤尾翔太(22)が、J1に昇格した町田ゼルビアへ完全移籍することが決まり、近日中に正式発表されることが9日、分かった。既に昨年12月に両クラブ間で交渉が始まり、このほど移籍金など条件面で完全合意に達した。

藤尾は23年3月、C大阪から当時J2だった町田に期限付き移籍し、8ゴールを挙げるなど昇格に貢献。C大阪は今季から復帰させる予定だったが、本人が町田に残留する意思が強く、町田も移籍金の支払いに応じ、昨年末の時点で事実上は内定していた。

大阪生まれで180センチ、67キロの藤尾は、C大阪の下部組織で育ち、高2だった18年にJ3デビュー。20年9月の浦和とのJ1デビュー戦で初ゴールを決め、その後はJ2水戸や徳島に期限付き移籍をし、常に結果を残してきた。前線に飛びだすスピードや、空中戦にも強く、ゴール前での決定力が最大の魅力だ。

◆藤尾翔太(ふじお・しょうた)2001年(平13)5月2日、大阪・和泉市生まれ。C大阪ユース(U-18)から20年にトップ昇格を果たし、2年目の21年6月にJ2水戸へ期限付き移籍。22年は同移籍でJ2徳島に所属し、23年はC大阪に復帰したものの3月から町田に。J1通算5試合1得点、J2通算85試合26得点。各年代の日本代表に選出され、24年パリ五輪代表の有力候補。180センチ、67キロ。