J2藤枝MYFC・MF西矢健人(24)が、開幕スタメンに向けて結果でアピールした。11日、御前崎市内で行われたJ3福島との練習試合(45分×4本)に、ボランチで先発。0-0で迎えた1本目29分、前線からの連動した守備でボールを奪うと、豪快な左足ミドルをネットに突き刺した。

「打った瞬間に手応えもあったし、コースも良かった。自信になる」。西矢のうれしい“藤枝初ゴール”を契機に、劣勢だったチームも攻勢に転じる。その後も2点を追加し、主力組が出場した1、2本目を3-1の勝利で飾った。

夏にFC大阪から期限付きで加入した昨季は、12試合で無得点に終わった。完全移籍となって迎えた今季は「得点に絡むことも必要になる。『前線に入っていく』『シュートを打つ』という部分は、昨年よりもこだわっている」。進化を目指す中で“ニュー西矢”をのぞかせる一撃だった。

この日3、4本目に出場した控え組も奮起。2-0で勝利した。24日にホームで迎える長崎との開幕戦を見据え、須藤大輔監督(46)は「(メンバーは)わからなくなってきた」と話すなど競争は続く。残る実戦は完全非公開での1試合。西矢は「全部の試合に出たい。当然、開幕も目指していく」とアピールを続ける。【前田和哉】

 

○…今季、拓大から加入のMF浅倉廉(22=静岡学園高出)も“プロ初ゴール”で続いた。1本目から先発し、2-0で迎えた2本目8分。右クロスをニアサイドで合わせた。昨季は特別指定選手として5試合に出場して無得点。開幕スタメンを狙うルーキーは「こういう試合から取っていかなければ、リーグ戦でも取れない。クロスへの入り方も練習からやってきたし、良い形で取れたと思う」と笑顔で振り返った。