ベガルタ仙台ジュニア(宮城)が、2年ぶり6度目の優勝を飾った。決勝でバンディッツいわきジュニア(福島)と対戦。序盤から浅井桐哉(とうや=5年)の2ゴールなどで試合の主導権を握り、6-0で春の東北王者に返り咲いた。優勝したベガルタ仙台と準優勝のバンディッツいわきは、全国の強豪16チームによる決勝大会「JA全農チビリンピック2024」(5月3〜5日、神奈川・日産スタジアムほか)の出場権を獲得した。

勝負どころで、必ず決める。浅井が、エースの役割と存在感をプレーで示した。第1ピリオド(P)開始7分。自らの激しいプレスでボールを奪うと、相手DFをかわし、左足を一閃(いっせん)。先制ゴールを突き刺した。「負けないためには、シュートを打つ」。自分自身にそう言い聞かせ、わずか1分後、ゴール前でのこぼれ球を逃さずに2点目をたたき込んだ。

昨年の決勝は、PK戦で敗れて4連覇を逃した。その悔しさを胸に1年間、浅井ら5年生は各大会で自信と経験を積み重ねてきた。今大会のチーム目標はあくまで「全国切符を手にできる決勝進出」に設定しつつ、それでも浅井は「1位で出る」ことにこだわった。エースの背中に続くように、チームは攻守両面で豊富な運動量を発揮。相手に付け入る隙を与えなかった。

永井篤志監督は「苦しさを乗り越えた分、気負わずに戦い続けられた。この勝負で決まるという場面でしっかり結果を出してくれた」と目を細めた。予選リーグを2連勝の首位突破。準々決勝はPK戦にもつれ込む接戦を制した。4年、3年生もピッチで躍動しながら準決、決勝と勝ち上がり、5大会連続となる春の全国大会出場権を獲得した。

準決勝のハットトリックを含む今大会6ゴールを決めた浅井は「1本1本のシュートを丁寧に打って、全国でも1番ゴールを決めたい」。13年以来、11年ぶり2度目のチビリンピック制覇へ。ベガルタが、東北王者のプライドを胸に挑む。

ベスト8以降の結果は以下の通り。

▽準々決勝

バンディッツいわきジュニア(福島1位)2-1モンテディオ山形ジュニア村山(山形1位)

FC Grows(岩手2位)5-0モンテディオ山形ジュニア庄内(山形2位)

ベガルタ仙台Jr(宮城1位)1-1(PK3-2)T2ジェネラルSC(秋田1位)

アビラーション(福島2位)1-1(PK4-3)なかのFC(宮城2位)

▽準決勝

バンディッツいわきジュニア1-1(PK4-3)FC Grows

ベガルタ仙台Jr8-1アビラーション

▽決勝

ベガルタ仙台Jr6-0バンディッツいわきジュニア

▽3位決定戦

FC Grows2-1アビラーション

<副賞>

▼福島桃の恵み、オリジナルクリアファイル(JA全農福島)

▼りんご「サンふじ・王林詰合せ」、青森県産米3銘柄パックごはんセット、野菜ジュース「果実彩園プラス」(JA全農あおもり)

▼岩手県産米「銀河のしずく」パックご飯、岩手りんごジュース詰合せ(JA全農いわて)

▼伊豆沼ハム・スモークハムとソーセージのプレミアムセット、ソーセージ彩りセット、4種のソーセージセット(JA全農みやぎ)

▼のむりんご(JA全農あきた)

▼山形県産米「雪若丸」無菌パックごはん、山形りんご2024(JA全農山形)

▼インスタントごはん、ミルクティ(JA全農)

<主催>日刊スポーツ新聞社<後援>日本サッカー協会、東北サッカー協会<主管>東北サッカー協会4種委員会、福島県サッカー協会4種委員会<特別協賛>全国農業協同組合連合会(JA全農)