J2仙台を運営する(株)東北ハンドレッドが、社名をチームと同じく「ベガルタ仙台」に変更することが16日、分かった。名川良隆社長(65)は、現場とフロントの一体感を増すことと、営業面の効率化を図ることが社名変更の最大の狙いであることを説明。25日の定時株主総会に諮り、承認を得れば6月1日から「ベガルタ仙台」としてフロント業務をスタートさせる。

 設立から15年目という、節目の年の社名変更だ。名川社長は「クラブのまとまり強化と、協賛金を得るために営業効率を高めるのが狙い。飛び込み営業で東北地方以外では『ハンドレッド』の名前を出しても何の会社か理解してもらえないことがある」と説明。設立時と状況が変わり、山形などサッカーチームが東北地方に増えたことも変更理由の1つだ。「東北を代表してという、大それた背景ではなくなった」と語った。

 「東北の100社から協賛金を集める」の意味で名付けた東北ハンドレッド。同社長は「ハンドとレッド(カード)はサッカーの会社名として縁起が悪い」と冗談めかすが、現場と一体となってJ1復帰を―の願いは強い。手倉森監督もその意図をくみ「現場は結果を出さなければ」と表情を引き締める。名実ともに1つになるベガルタが、悲願の昇格へ前進する。【山崎安昭】