横浜のMF中村俊輔(35)が25日、桐光学園(神奈川)の後輩で、プロ野球ドラフト会議で楽天が交渉権を獲得した松井裕樹投手(3年)に「母校愛」のこもったエールを送った。

 競技こそ違うが、母校から出たうれしいニュースに、中村も人ごとではない。この日の横浜市内での練習後、松井について問われると「桐光と言えば、まだ『中村』だから。超えないでほしい」と本音?

 を暴露。それでも、すぐに表情を引き締めて「オレも桐光の看板を背負って、サッカー界で頑張ってきた。野球界の桐光と言えば『松井』と言われるぐらい頑張ってほしい。それが、母校への恩返しになる」と活躍を願った。

 自身は96年度の選手権大会で同校最高の準優勝に貢献、その後は日本代表や欧州でも活躍。サッカー界には多くのプロを輩出している母校だが、野球で騒がれる後輩は珍しく、心を込めた助言になった。「彼はスタートラインに立ったばかり。オレも一流じゃない」。

 首位のチームは27日大分戦に備え、台風の影響を考慮し、この日午後に大分へ移動。まずはリーグ優勝がプロ野球に挑む後輩へのエールになる。【由本裕貴】