2002年日韓大会以来の6度目の優勝を目指す優勝候補ブラジルが、カメルーンに敗れる大波乱が起きた。0-0で迎えた後半ロスタイム、右サイドを駆け上がったカメルーンのDFヌゴムのクロスを、ゴール前に飛び込んだFWアブバカルに頭で合わせられ、決勝ゴールを決められた。

すでに決勝トーナメント進出を決めており、引き分け以上で首位通過が確定する予定だったが、同組のスイスの得点次第では2位になる可能性も出てきた。結局、スイスがセルビアに3-2で1点差勝利だったため、辛うじて得失点差で首位通過を決めた。5日の決勝トーナメント1回戦で韓国と対戦する。

大金星を挙げたカメルーンは勝ち点4としたものの、G組3位で敗退が決まり、1990年イタリア大会以来の決勝トーナメント進出を逃した。

FWネイマール、DFアレックスサンドロ、DFダニーロの3人の主力を負傷で欠くブラジルは、首位通過した場合、決勝トーナメント1回戦が中2日になるため、2試合で先発したGKアリソンを含めて、大幅にメンバーを入れ替えてカメルーン戦に臨んだ。

それでも試合は開始からブラジルが支配した。前半は14分に右からのクロスにFWマルチネリが頭で合わせてシュートを放つなど何度も決定機をつくったが、GKエパシの好セーブに阻まれた。逆にロスタイムに左からのクロスをカメルーンのFWムブモに頭で合わせられ、GKエデルソンが辛うじてセーブ。今大会初めて許した枠内シュートだった。

後半もブラジルの攻勢が続いた。11分にはゴール左からFWマルチネリ、さらにDFミリタンが決定的なシュートを放ったが、どちらもGKエパシの好セーブにはじかれた。決定機に決め切れなかったことが、敗因だった。

ブラジルが1次リーグで敗れたのは、準優勝した98年フランス大会のノルウェー戦(1-2)以来6大会ぶりだった。