日本サッカー協会(JFA)相談役で、元キャプテンの川淵三郎氏(81)が13日、ツイッターを更新し、前日12日にワールドカップ・ロシア大会最後の試合となったパラグアイ戦に4-2で勝った、日本代表を評価した。

 パラグアイ戦は、0-2で完敗した8日のスイス戦から先発を10人代え、同戦で控えだったメンバーで戦い、MF乾貴士(30=ベティス)が後半6、18分に2ゴール、MF香川真司(29=ドルトムント)が乾の1点目を演出、2点目をアシストした上、後半ロスタイムには自らゴールを決める活躍を見せた。

 川淵氏は「少し可能性を感じさせるパラグアイ戦だった。全くスターティングメンバーが変わったのにチームとしてまとまっていた」とした上で「コロンビア戦どんなメンバー構成にするのか西野監督も頭が痛いだろうね」と、ワールドカップ初戦となる19日のコロンビア戦に向けて、西野朗監督(63)が頭を悩ませるほど選手の状態が良くなっているとみている。

 さらに西野監督が率いて、ブラジルに1-0で勝利した96年アトランタオリンピックの「マイアミの奇跡」を引き合いに「マイアミの奇跡の時のブラジルとの戦力差は今度の対戦相手と比べて倍以上。サッカーは何が起きるか分からない」とコロンビア戦に期待した。

 同氏は5月30日の壮行試合で、アフリカ最終予選で敗れたガーナに完敗した日本について、同31日にツイッターで「昨日の試合、正直な感想を問われれば、想像してたより良かった。ボール回しなど漸く日本代表らしさを取り戻したかなっていう感じ。武藤の成長ぶりと長友の好調さ、本田の頑張りが目立った。本番まで後二試合試せるので結構面白いチームになるのでは。強化試合は勝ち負けより内容。本番は結果が全て」(コメントは原文のまま)としていた。また、フル出場したDF長友佑都(31=ガラタサライ)と後半開始から途中出場したFW武藤嘉紀(25=マインツ)、同14分に途中交代したMF本田圭佑(31=パチューカ)を名指しでたたえた。スイス戦後はツイートしていなかった。

 4月9日に田嶋幸三会長(60)がハリルホジッチ前監督(66)の電撃解任を決断した際、「監督更迭。遅きに失したと言われるだろうけどまだ時間がある。どん底からのスタートだから上昇あるのみ」「正直、このタイミングで解任を決断したことに敬意を表したい。数%の奇跡を求めて、批判されることは覚悟の上とは言え中々出来ることではない。本人に告げる時の心境は胃が痛いどころの話ではない」などとツイートしていた。

 一夜明けた同10日も「僕が言えるのは余程のことがない限りこの種の決断は出来ません。だから説明出来ない余程のことがあったのでしょう」などとツイートした。そうした川淵氏のツイートに対し、賛否両論のツイートが寄せられており、同氏は「良くも悪くも僕は会長経験者としての感想をツイートしているわけでサポーターの皆さんとの感想の相違は当然のことでしょう」と、反論とも取れるツイートをするなど、ハリルホジッチ前監督の電撃解任以降、一貫してJFAと代表を評価する前向きな内容をツイートし続けている。