ワールドカップ(W杯)のバックアップメンバーとして同行していたMF井手口陽介(21=リーズ)が13日、チームを離れ、オーストリア・インスブルック空港を出発した。

 所属のイングランド2部リーズから要請があったため。帰国後は大阪で休養を取り、クラブに合流する予定だ。

 チームは最後まで同行させる方針で、井手口自身も「最後まで残ってW杯の雰囲気を味わいたかった。このタイミングで離れるのは残念」。だが、所属クラブで新戦力として期待を受けており、帰国を決断した。

 W杯メンバー選考最後のアピールの場となった5月30日ガーナ戦で途中出場したが、本大会メンバーから落選。昨冬にG大阪から海外挑戦したが、リーズからの期限付き移籍先だったスペイン2部クルトゥラル・レオネサで出場5試合にとどまっていたことが選考に影響した。

 でも落選の悔しい思いを抱えながら、練習した時間は無駄ではない。井手口は「めげるんじゃなくて、人としてもサッカー選手としても、絶対にこの経験を生かしてやる、という気持ちでやっていきたい」。次のステップへ進むため「今はリーズに帰ることしか考えていない。自チームで半年間活躍していないので、試合に出て(W杯カタール大会で)選ばれれば」と、4年後に向けて再出発する。