14年大会覇者ドイツが「負のジンクス」の餌食となった。韓国との1次リーグ最終戦で0-2で敗れた。同組のスウェーデンもメキシコに3-0で快勝し、19度目の出場で初めて1次リーグ敗退が決まった。第1戦でメキシコに0-1で敗戦。前回優勝国が初戦で敗れた場合は、32カ国制となった98年大会以降、3カ国全てが16強入りを逃す不吉なデータがあったが、前例を覆すことはできなかった。

 非情の結末だった。後半ロスタイム、韓国にゴールを奪われる。オフサイドの判定で1度はノーゴールとされたが、VAR判定の結果、韓国のゴールが認められた。さらにだめ押し点も奪われた。0-2の完敗だった。

 2点差以上の勝利で自力での決勝トーナメント進出が決まるドイツだが、前半は守備に重きを置いた。前半19分にFKから韓国に決定機を許し、同25分にはFW孫にエリア内でシュートを許した。失点こそなかったが、ボール保持率で大きく上回りながらも、攻撃面では迫力を欠いた。

 第1戦でメキシコに0-1で敗戦。初戦で敗れるのは、準優勝した82年スペイン大会以来36年ぶりだった。現行の32カ国出場となった98年フランス大会以降、前回王者が初戦を引き分け以下で終わると、16強入りした例はなし。02年のフランス、10年のイタリア、14年のスペインと3カ国が該当していた。

 韓国とはW杯で2度対戦し、2度とも勝利していたがともに騒動があった。94年は開催地ダラスの体感温度が50度だったため選手はアップをせず。前半で3-0とリードしたが、最終的には3-2で辛勝。02年W杯では準決勝で対戦。決勝点を挙げたバラックがイエローカードをもらい、決勝戦出場停止となった。バラックなしの決勝では0-2でブラジルに敗れた。

 容易でない相手に対して、この日も苦戦。同時間のスウェーデンが得点を重ねる中、勝利しかない状況で攻撃の枚数を増やしていったが、絶好機で放ったシュートはことごとく外れた。最後までゴールを割ることは出来なかった。

 過去、2連覇を達成したのは2カ国のみ。62年大会のブラジル以来56年ぶりの偉業を目指した戦いは、まさかの早期敗退となった。