1日のチェルシー戦で勝利の立役者となったエバートンのブラジル代表FWリシャルリソン(24)に、3試合の出場停止処分が科せられる可能性が出てきた。
同FWは後半1分、前線から激しいプレスをかけ、相手DFアスピリクエタからボールを奪取。右足で決勝点となるゴールを流し込んだ。
その直後、興奮したリシャルリソンはエバートンサポーターがピッチ内に投げ込んだ青色の発煙筒をつかみ、スタンド方向へ投げ返した。
英ミラー紙電子版によると、イングランド協会(FA)がこの行為について調査しており、最大3試合の出場停止処分が下される可能性があるという。
エバートンの広報担当者は「我々もこの事象について検証しますが、リシャルリソンは発煙筒をグラウンド外へ投げ捨てようとしただけだと考えています」とコメントした。
今年2月のイングランド・リーグ杯決勝では、リバプールの19歳MFエリオットがFAから警告を受けた。PK戦の末にチェルシーを破って優勝すると、どこで手にしたのか、赤い発煙筒を持って喜びを爆発させた。
そもそも発煙筒はスタジアム内に持ち込むことを禁じられており、それを手に優勝を祝ったことが危険だと問題視された。この時は警告で済んだが、スタンドに投げ入れた分、リシャルリソンの場合は処罰が重くなる可能性はある。
エバートンは現在、勝ち点32で2部降格圏の18位。残り5試合のうち、最大3試合で得点源リシャルリソンを欠くのはあまりに痛い。
この出来事の是非をめぐってはファンの間でも意見が分かれているが、筆者は出場停止処分だけは回避してあげてほしいと思っている。
そもそもファンがピッチ上に発煙筒を投げ込まなければリシャルリソンもこんな反応はしなかっただろう。しかもゴール後のあの興奮状態だ。そんな中で目の前に何か異物が落ちていたら思わず投げてしまう気持ちは分からなくもない。
エバートンは今季、アンチェロッティ監督が率いる予定だった。だが同監督が昨年6月にレアル・マドリードに電撃復帰。後任のベニテス監督が結果を出せず、その後バトンを受けた現在のランパード監督もチームを浮上させることはできていない。
アンチェロッティ監督はRマドリードで優勝を飾り、史上初めて5大リーグ(スペインリーグ、プレミアリーグ、ブンデスリーガ、セリエA、フランス1部)を制した指揮官となった。かたや同監督が去った後のエバートンは降格の危機にひんしている。そんな不条理とも言える状況で、リシャルリソンの出場停止だけはやめてあげてほしい。
【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)


