ワールドカップ(W杯)カタール大会(11月21日開幕)の1次リーグ組み合わせ抽選会から2カ月がたち、スペイン代表が新たな目標に向かってスタートを切っている。
対戦相手が決定したものの、いまひとつ盛り上がりに欠けていたスペイン国内だったが、今月に入り欧州ネーションズリーグ4試合が開催されていくとともに、徐々にW杯への関心も高まってきたようだ。
日本戦やドイツ戦にどの選手が出場するのか?
ルイス・エンリケ監督が「私のメンバーリストは日々予想しやすくなっている」と語った通り、本番に向けたチームが日々、明らかになっている。W杯の登録人数は現時点では決定していないが、24~26人になると推測されている。
ルイス・エンリケ監督が8試合6勝1分け1敗の勝ち点19という成績で首位通過し、通算16回目、12大会連続での本戦出場を決めるのに招集した選手は総勢43人。これは同国史上のW杯予選最多だった。
スペインのさまざまなメディアがW杯メンバーを考察し始めている中、アス紙は準決勝でイタリアに敗れた昨夏の欧州選手権、昨年10月に開催され、決勝でフランスに敗北を喫した前回の欧州ネーションズリーグ、そしてW杯予選を経て、現在に至るまでの起用法や選手たちのパフォーマンスを踏まえ、以下の17人を「メンバー入り確実」と予想した。
GK=ウナイ・シモン(ビルバオ)
DF=カルバハル(レアル・マドリード)アスピリクエタ(チェルシー)パウ・トーレス(ビリャレアル)ラポルテ(マンチェスター・シティー)イニゴ・マルティネス(ビルバオ)エリック・ガルシア、ジョルディ・アルバ(以上バルセロナ)
MF=ブスケツ、ペドリ、ガビ(以上バルセロナ)コケ、マルコス・ジョレンテ(以上アトレチコ・マドリード)ロドリゴ(マンチェスター・シティー)チアゴ(リバプール)
FW=フェラン・トーレス(バルセロナ)モラタ(ユベントス)
最多5人が選ばれたバルセロナでは、唯一のW杯優勝メンバーであるキャプテンのブスケツや、スペイン代表史上の最年少デビューから1年もたたずにチームの中心選手にまで成長した17歳のガビ、今回はけがで招集外になったペドリなど、W杯初体験となる若手注目株が含まれている。
さらに「メンバー入りの可能性が非常に高い選手」として以下の9人の名前を挙げている。
GK=ロベルト・サンチェス(ブライトン)ダビド・ラヤ(ブレントフォード)
DF=ガヤ(バレンシア)ディエゴ・ジョレンテ(リーズ)
MF=カルロス・ソレール(バレンシア)
FW=ダニ・オルモ(ライプチヒ)ジェラール・モレノ(ビリャレアル)ラウール・デ・トマス(エスパニョール)サラビア(スポルティング)
この中でサラビアは6ゴールを決めて21-22シーズンのスペイン代表最多得点選手となっており、W杯メンバー入りは間違いなさそうだ。バルセロナやアトレチコ・マドリードなどへの移籍のうわさが絶えないカルロス・ソレールは現在、代表で特に好調な選手の1人であり、2列目からの飛び出しで相手DFの脅威となっている。
そしてアス紙は以下の9人を「当落線上の選手」と予想し、レアル・ソシエダードから3人が選ばれた。
GK=ケパ・アリサバラガ(チェルシー)
DF=マルコス・アロンソ(チェルシー)
MF=ミケル・メリーノ、スビメンディ(レアル・ソシエダード)カナーレス(ベティス)ジェレミ・ピノ(ビリャレアル)
FW=アンス・ファティ(バルセロナ)アセンシオ(レアル・マドリード)オヤルサバル(レアル・ソシエダード)
アセンシオはレアル・マドリードで特に今季終盤、ベンチスタートが続いていたため、今月の欧州ネーションズリーグで1年半ぶりに招集されたことはサプライズとなったが、出場するたびに際立つパフォーマンスを発揮し2アシストを記録したことで、一躍W杯のメンバー入りに大きく近づいたと言えるだろう。アンス・ファティも2年半ぶりに代表復帰したが、けが明けのため一度も出番はなかった。
一方、これまでルイス・エンリケ監督に招集されたものの、メンバー外となる可能性が非常に高いと予想されたのは、GK=デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)、DF=レギロン(トットナム)ナチョ(レアル・マドリード)セルジ・ロベルト(バルセロナ)、FW=トラオレ(バルセロナ)などである。
今月行われた欧州ネーションズリーグ1次リーグ最初の4試合を2勝2分けで終え、タレントぞろいのポルトガルを抑えて首位に立っているスペインはこの後、9月に残り2試合でスイス、ポルトガルと戦い、W杯に臨むことになる。
ポルトガル(ホーム)、チェコ(アウェー)との最初2試合は、不安定な試合運びや守備陣のミスにより引き分けに終わったが、その後、スイス(アウェー)、チェコ(ホーム)に連勝し、ルイス・エンリケ監督は手応えを感じていた。決定力不足という慢性的な問題を抱えているが、相手を圧倒するボール支配率の高さは健在だ。
W杯まであと5カ月。3大会ぶりに世界一の称号を得るため、日本、ドイツ、コスタリカ相手にどのような仕上がりを見せるか非常に楽しみである。
【高橋智行通信員】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「スペイン発サッカー紀行」)


