ジェローム・ボアテング、マッツ・フンメルス、トーマス・ミュラーといった功労者3人を外し、親善試合セルビア代表戦と欧州選手権予選オランダ代表戦に挑んだドイツ代表は、この2試合を1勝1分けで終え、ワールドカップ(W杯)ロシア大会後の公式戦初勝利を手にした。この結果には、同国の重鎮ローター・マテウス氏も一定の満足感を得たようだ。

有料放送「Sky」の公式ホームページにコラムを寄稿するマテウス氏は「以前の力強さを完全に取り戻すためには、まだ時間がかかると見ている」と記しているものの、「すべてのことを批判的に見る必要はない。2020年(の欧州選手権)も、我々は優勝候補の一角に数えられるだろう。このチームが持つクオリティー、そして野心を見落としてはならない。我々は(2017年の)U-21欧州選手権も、前回のコンフェデレーションズ杯も優勝している。サッカー大国になるだけの武器はそろっているんだ」と力説した。

また同氏にとって最大の懸念は「ゴール前で仕事をする絶対的ストライカーの不在」の様子。それについてマテウス氏は「次のビッグトーナメントを考えた場合、本物の“9番”が必要となるだろうね」とし、「コンディションが良ければ、きっとチームに合うはず」と、ヘルタ・ベルリンのデイビィ・ゼルケを推薦した。

そして守護神の人選については「ヨアヒム・レーウ監督はマヌエル・ノイアーに、マルクアンドレ・テアシュテーゲンがバルセロナで素晴らしいパフォーマンスを発揮していることを伝えてプレッシャーをかけたが、今回の代表戦を見れば、ノイアーはそのようなプレッシャーともうまくやっていけることが分かっただろう。挑戦者(テアシュテーゲン)は明確に、正GK(ノイアー)よりも高い能力を発揮しなければならない。ただし、ノイアーも良いパフォーマンスを発揮し続けなければ、2020年欧州選手権でドイツ代表のゴールを守ることはできないよ」と持論を展開した。