国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長は10日、スイスのチューリヒで記者会見し、2026年W杯の出場数を現行の32から48に拡大することについて「サッカーは欧州と南米のものだけではなく世界的なもの。質はすごく上がっている」と述べ、試合の質が低下するとの見方を否定した。

 FIFA加盟211協会のうち48チームは23%に相当する。これに対し、インファンティノ会長は「アジア・カップは52%、欧州選手権は44%」など、各大陸王者を決める大会での加盟協会に対する本戦出場チームの割合を指摘。W杯の48チームが多すぎる数字ではないと強調した。

 1930年に13チームが出場して始まったW杯は、50~70年代は16チームで争われた。82年大会で24となり、98年大会で32に増えた。拡大のたびに8チームずつ増加してきたが、26年大会では一気に16チームが増える。同会長は「どの大陸も出場枠は増えることになる」と明言する。

 26年大会は北中米カリブ海地域での開催が有力で、米国とメキシコの共催案が浮上している。各大陸の割り当ては今後の話し合いで決まる。18年ロシア大会で4・5枠が与えられているアジアの出場枠は2、3枠程度の増加が見込まれ、FIFAの田嶋幸三理事(日本サッカー協会会長)は「それを勝ち取るのが自分の仕事だ」と口元を引き締めた。