レアル・マドリード、リバプールなどで活躍した元スペイン代表MFで、10年W杯南アフリカ大会優勝メンバーのシャビアロンソ氏(36)が30日、都内でU-21日本代表の森保一監督(49)とトークショーを開いた。バイエルン・ミュンヘンで引退後、指導者を目指しているシャビアロンソ氏は「現役時代は自分のベストを尽くせば良かったが、今はアイデアを伝えることにチャレンジしている」。将来的にスペイン代表はレアル・マドリードの監督を目指すのか聞かれると「まだ偉そうなことは言えないが、いずれはどこかの監督をやりたい」と意欲を見せた。

 森保監督は、世界的名手に対し「アンチェロッティやグアルディオラ、モウリーニョ。名だたる監督の下でプレーしてこられましたが、印象に残っている方はどなたですか」と質問。するとシャビアロンソ氏は「共通していたのは説得力。いいパズルだけ集めてもはまらない。いかに監督のために1つになれるか、そこをまとめることが上手だった」と答えた。

 森保氏は「もう1つ」と再び質問。シャビアロンソ氏が育成段階で受けた指導や心掛けについて尋ねると「注意され、しかられることを心掛けていた。練習中はたくさんミスをして、そこで注意されればされるほど『ミスを見てくれていてありがとう』という気持ちでした」と意外な発想を口にした。

 抽選で選ばれた約30人のファンからは「試合に向けて、モチベーションを上げるためにしていたことは」と聞かれた。シャビアロンソ氏は「いい質問だ。大事な試合になればなるほど、自己説得が必要。自分の力を信じて、できるんだ、とならないと。自信がないまま試合に出てもロクなことにはならない」とアドバイスした。

 「イスタンブールの奇跡」と呼ばれる04-05年シーズンの欧州チャンピオンズリーグ決勝、リバプール対ACミラン戦についても質問が飛んだ。ACミランが3点を先行するも、諦めなかったリバプールが2-3からシャビアロンソ氏のゴールで同点に追いつき、PK戦の末に破って逆転優勝した。勝利の裏話について「あの時も自己説得が必要だった。何人かはフラストレーションがたまって『ダメだ』と思い、でも何人かは『まだいける』と思っていた。自分との戦いだった」と重ねて強調していた。

 最後は森保監督が「シャビアロンソさんが話すたびに、ファンの皆さんが食いついて話を聞いていた。一言たりとも聞き逃さないぞという感じで。自分も、同じように選手に見てもらえるよう指導者として頑張りたい」と刺激を受けた様子だった。