バルセロナが今冬の移籍市場でデンマーク代表FWマルティン・ブライトバイテ(29)を放出する可能性があると、スペイン紙スポルト電子版が17日に報じた。

その理由は、バルセロナが今季スペインリーグにサラリーキャップ(移籍金の減価償却費や選手年俸などの限度額)を大幅に引き下げられたため。昨季のサラリーキャップが6億7143万ユーロ(約808億9288万円)だったのに対し、今季は新型コロナウイルスの影響を財政面で大きく受け、3億8272万ユーロ(約478億4000万円)と大幅減になっている。

これによりバルセロナはチームの競争力を低下させないようにメンバーを調整し続けなければならず、今季出場機会の少ない選手の放出が必須となっており、ブライトバイテの名が放出候補の1人として挙がっている。

バルセロナが完全移籍を希望する一方、選手本人はバルセロナを離れることに消極的であるため、期限付き移籍の可能性もあるという。そしてウェストハム、ウェストブロミッジ、リーズのプレミア勢がブライトバイテに興味を示しているとのこと。

この中でウェストハムは今夏、獲得に向けて交渉していたが、バルセロナが今年2月にレガネスから緊急補強した際に投資した1800万ユーロ(約22億5000万円)を回収することを希望したため、合意には達しなかった。

現時点で前述の3クラブから正式なオファーは届いていないが、移籍には選手本人が首を縦に振ることが重要となる。ブライトバイテは常々、出場機会が少ない状況にありながらも、バルセロナでプレーすることに幸せを感じていることを口にしているため、クラブの思惑通りにはいかない可能性がある。

またバルセロナはブライトバイテの移籍金について、約1500万ユーロ(約18億7500万円)を考えており、この金額はプレミアリーグのクラブにとっては手頃な価格であるという。

(高橋智行通信員)