ブライトンの日本代表MF三笘薫(26)が、トットナムの韓国代表FW孫興民(ソン・フンミン)との日韓対決に屈した。後半アディショナルタイムにソンフンミンのアシストから決勝点を奪われ、1-2で逆転負けを喫した。三笘はフル出場した。

アジア杯を4強で終え、合流間もないソン・フンミンはベンチスタート。対するアジア杯8強の日本のジョーカー、三笘は左足首を負傷した12月21日のクリスタルパレス戦以来、1カ月半ぶりのプレミアリーグ先発となった。

ブライトンが先制した。前半17分、FWウェルベックが倒されて得たPKをMFグロスが決めた。リーグ5位につける強敵から幸先良くリードを奪った。

しかし、アウェーで押し込まれる展開が続く。三笘は俊足を飛ばして相手ボールを追いかけ、ピンチを防ぐ。攻撃よりも守備面での貢献が目立った。

前半29分、ようやく三笘にチャンスが訪れた。ゴール脇左でスルーパスを引き出すと、角度のない位置から右足アウトサイドでシュート。GKピカリオに阻まれ、ゴールとはならなかった。

このまま1点リードで迎えた後半、ブライトンが追いつかれた。16分、スルーパスに抜け出したトットナムMFサールが右サイドから折り返し。これをDFがクリアしたボールはポストに当たってこぼれ球となった。再びサールに拾われ左足シュートを決められた。1-1となった直後、ソン・フンミンが投入された。キャプテンマークを巻いての貫禄の登場。日韓のエース同士が同じピッチで相まみえることとなった。

三笘は後半29分、ルーズボールを拾いにいった際に相手選手と交錯。ファウルを受けて倒された。負傷明けだけにヒヤリとする場面だったが、痛みはなくすぐに立ち上がった。だが、ここから三笘のプレーはエンジン全開となった。

後半31分、左サイドをスルーパスに合わせて抜け出した三笘がゴール近くまで持ち込み、中央へマイナスの折り返し。DFエストゥピニャンが左足で合わせたが、わずかにゴール右に外れた。

その1分後には再び三笘が輝いた。自陣左サイドでパスを受けると巧みなタッチで縦に抜け出し、さらに2人目も中へとかわし、斜め前を走るMFファティへパス。三笘のプレーを起点に決定機を迎えたが、シュートは相手選手にブロックされて勝ち越し点とはならなかった。

一方のソン・フンミンは、三笘とは対角のトットナムの左サイドでプレー。両チームのキーマンはともに左ウイングだった。終盤にかけて攻勢をかけたのはブライトン。前線から激しくボールを奪いにかかり、ショートカウンターを仕掛けた。

そして後半アディショナルタイム、後半51分。ソンフンミンが切れ味鋭いプレーでチームを勝利に導いた。自陣からのカウンター。FWリシャルリソンのパスを左サイドに回り込んで受けると縦に持ち込み、ゴール前へ正確無比なクロスボールを流す。これをFWジョンソンに押し込まれ、土壇場で決勝点を奪われた。

後半は三笘が本来のプレーを発揮し、ブライトンが優勢に進めていた。それだけに悔しい逆転負けとなった。