【ナッシュビル近郊(米国)11日(日本時間12日)=佐藤成】FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会に臨むサッカー日本代表に激震が走った。ケガの影響で別メニュー調整が続いていたMF遠藤航(33=リバプール)が離脱。FW町野修斗(26=ボルシアMG)が代わりに追加招集されることが決定し、新主将はDF板倉滉(29=アヤックス)に託された。
DF菅原由勢(25=ブレーメン)は遠藤の離脱に苦しい胸の内を明かした。受け止めを問われるとこう語った。
「驚きというか、悲しみもあるし、寂しさもあるし。いろんな感情がミックスされました。彼自身がいろんなものを犠牲にしてきて、W杯に向けてやってきたことがある中で、こういう決断をせざるを得なくなったと思いますし、それは航君だけじゃなくて監督もそうだし、メディカルスタッフもそうだし、協会としても多分簡単な決断ではなかったと思いますけど、チームとして、こういうことは起こりうるっていうことは何度も監督を通して言ってきたし。誰が抜けてもチームとして戦っていくっていうことは言ってきたと思います」
チーム全員が前を向いてポジティブ変換していく必要性を強調した上で「物事には意味があると思う」と説いた。
「こうなった以上は選手たちにそれぞれが自覚を持って何かを変えなきゃいけないというメッセージだと思うし。それをしっかりポジティブに変換していく必要があると思います。試合開幕まで3日しかないですし、心の底には航君の思いももちろんあるとは思いますけど、まずは日本の勝利のためにピッチの上で死に物狂いで戦える準備をチーム全員でしていく必要があると思います」
遠藤の離脱を単なるアクシデントと捉えるのではなく、強いメッセージとしてエネルギーに変えていくことが求められる。「自分たちはサッカー選手としてピッチの上で自分たちの価値を証明しする必要があるので、だから全てはピッチで、優勝することが全てだと思います」と誓った。
離脱が決まった遠藤は2月11日のサンダーランド戦で左足甲の靱帯(じんたい)を痛めて手術。リハビリに励み、5月31日のアイスランド戦で復帰していた。しかし同試合で左足に違和感を覚え、前半のみで交代。6月2日から始まったメキシコ・モンテレイでの事前合宿から別メニュー調整が続いていた。
ベースキャンプ地の米国ナッシュビルに移り、10日の練習では部分合流。復帰に向けて状態が上がっていると思われたが、11日の練習には姿を現さなかった。
チームは14日に1次リーグ初戦のオランダ戦(ダラス)を迎える。大会規定でケガ人や病人が出た場合は初戦の24時間前までにメンバーの入れ替えが可能。タイムリミットが迫っていた。


