日本代表MF佐野海舟(25=マインツ)にプレミアリーグの強豪リバプールが熱視線を送っていることが29日、分かった。ドイツの移籍情報サイト「トランスファーマーケット」による市場価値が現日本人最高額の74億円を誇る中盤のダイナモは、日本代表としてW杯北中米大会に出場。豊富な運動量と持ち前の「回収力」と対人の強さでチームを支えた。昨季のブンデスリーガで全34試合にフル出場した25歳が世界最高峰のリーグに挑戦する可能性が出てきた。

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W杯で評価を高めた日本の心臓に、ビッグオファーが舞い込むかも知れない。関係者によると、W杯に初出場した日本代表MF佐野が名門リバプールから関心を寄せられている。2季過ごしたドイツで確かな実績を作り、プレミアデビューに近づいた形だ。

そのタフネスぶりが際立つ。海外挑戦1季目だった昨季は開幕戦から全試合出場でリーグトップの走行距離を記録した。今季は欧州カンファレンスリーグと並行してシーズンスタートから主軸として活躍し、フルタイム出場を果たした。1シーズンで48試合、4164分もピッチに立った。「自分は連戦、試合が連続的にある方がコンディションを維持できるタイプ」と語った。

体の頑丈さはプレミア向きだ。強度が高く、欧州のコンペティションや国内カップ戦を勝ち上がると、年間60試合近くこなす過酷な環境にもフィットする。日本時代からケガが少なく、実直な性格も含めて自然と評価は上がる。順応は早そうだ。

日本代表からの引退を発表したMF遠藤航も所属するクラブは、過去にはMF南野拓実も在籍。日本人には理解がある。来季からスペイン人指揮官イラオラ氏が指揮を執ることが決定。5位に終わった今季からの再建が期待されるだけに、新加入でもフラットな視点で出番をつかみ取ることができるかもしれない。

佐野は1次リーグ初戦のオランダ戦でW杯デビュー。押し込まれる展開でも持ち前の回収力でチームを救った。第2戦のチュニジア戦では終盤に右サイドまで飛び出して、FW上田の得点をアシスト。「課題」としていた攻撃面の進化もめざましく、世界トップクラスにあることをピッチ上で証明している。リーグ優勝最多20度のリバプールだけでなく、マンチェスター・Uやアーセナル、ブンデスリーガのドルトムントらもリストに載せたとの情報もある。日本が誇るデュエルモンスターが世界的なスターに上りつめる。

◆佐野海舟(さの・かいしゅう)2000年(平12)12月30日、岡山・津山市生まれ。小学、中学時代は地元のFCヴィパルテでプレーし、米子北高へ進む。19年に当時J2だった町田に加入し、23年に鹿島移籍。24年夏にドイツ・ブンデスリーガのマインツへ完全移籍した。日本代表では23年11月のW杯アジア2次予選のミャンマー戦でデビュー。176センチ、67キロ。弟はNECナイメヘン(オランダ)でプレーする航大。W杯アジア最終予選では佐藤勇人・寿人以来19年ぶりとなる兄弟での代表同時出場も果たした。

◆リバプールFC 1892年創設。リーグ優勝20回、FA杯8回、イングランド・リーグ杯10回、欧州CL6回など多くのタイトルを獲得した世界的名門。日本人では南野拓実、遠藤航がプレーした。本拠地はイングランド北西部にあるアンフィールド(6万1000人収容)。