え~泊まるホテルまだ建設中
えっ、えっ、えっ~、ホテルがない~? 前代未聞だった。30日の深夜にソチ入りし、2日間、ジャンプ台の近くにあるホテルに宿泊。1日の朝、メーンのホテルに移動するためホテルを出ようとすると、他社の記者が青ざめた顔で転がり込んできた。何か事件でも? と気軽に聞いたら「ホテルがない。泊まる『Gorki Panorama』が」。
「まさかぁ、五輪ですよ」。うん? どこかで聞いた名前…、あれ、次のホテルがまさにそこだ。今度はこっちの顔が青ざめた。急いで同じホテルに泊まる予定の保坂記者と、山の上にあるそのホテルに向かった。ゴンドラに揺られ約30分。たどりつくと驚きの光景が目の前に広がっていた。
砂ぼこりを上げダンプが行き交い、道はほとんど舗装されておらず、霊長類最強と言われたレスリングのカレリンに似た屈強な作業員が、建設中のホテルの前で急ぐわけでもなく、たばこをくゆらせる。ここにはプーチン大統領のげきも届かない。隣の保坂記者の顔色はもう見なくても分かる。
ホテルは「明日オープンします」。本当か? 午後には、空港に向かうバスがエンスト、さらに、故障とトラブル続き。世界の祭典でまさかこんなことが起こるなんて…。ソチはなかなか手ごわいです。【松末守司】
日刊スポーツ新聞社
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