女子マラソンで32歳の野上恵子(十八銀行)が2時間36分27秒で銀メダルに輝いた。昨夏の世界選手権女王で金メダルのローズ・チェリモ(バーレーン)には25キロ過ぎで離されたが、最後の2・195キロは全体1位のタイムで走り抜けて意地を見せた。「ほっとしている」と笑顔。30キロの給水で男子マラソン金メダリストの井上から「あとは気持ちです」と言われ、奮い立ったという。レース終盤は強い日差しに30度近い環境下。20年東京オリンピックの代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」(19年9月15日)を勝ち抜くのに必要な暑さへの適性を示した。女子マラソン界はスピードを生かした若手の台頭が著しい。「これより過酷な中で走る。対策をしないといけない」と引き締めた。

◆野上恵子(のがみ・けいこ)1985年(昭60)12月6日、兵庫県小野市生まれ。須磨学園高を卒業後、04年に十八銀行へ入社。今年3月の名古屋ウィメンズマラソンで日本人3番手となる5位の2時間26分33秒で、MGCの出場権を獲得。トラックの自己記録は1万メートルが32分7秒70、5000メートルが15分24秒70。160センチ、45キロ。