陸上男子20キロ競歩の世界記録保持者、鈴木雄介(30=富士通)が日本陸連の強化費で不適切な申請をしたとして、昨年10月から6カ月間、公式大会への出場ができなくなる資格停止処分を受けていたことが9日、分かった。

 日本陸連の強化競技者「ゴールドアスリート」として強化費を受給する資格のあった鈴木は、実際の金額とは異なる交通費と受診していない治療費を申請した。日本陸連から指摘されて申請を取り下げたため、受給はしていない。鈴木は所属先を通じ「今後は競技者として、社会人としてあるべき姿をよく考え、行動していく所存です。本当に申し訳ございません」とコメントした。同選手は15年3月に世界記録を樹立したが、同年8月の世界選手権を股関節痛で途中棄権。その後はレースに出場していない。