初マラソンとなる、びわ湖毎日で東京五輪の代表2人を決めるグランドチャンピオンシップ(19年秋以降、GC)の切符を獲得した中村匠吾(25=富士通)がレースから一夜明けた5日、大津市内で取材に応じ、6月の日本選手権の1万メートルを直近の目標に定めた。

 今後も軸足を置くのはマラソンとする。ただ高速化の時代に生き残るため、春のトラックシーズンはスピードを磨く。「週に1度くらいは30キロを走りつつ、トラックをうまく使い、スピードを強化したい」と語った。日本選手権後からは本格的にマラソン練習へ移行する。次のマラソン挑戦は海外を視野に入れ、9月のボストン、10月のシカゴなどを候補に挙げた。

 27キロ付近で先頭集団から遅れた。残り2キロから一気に巻き返したが「ペース配分をつかめていなかった」と課題が見つかった。主将も務めた駒大時代には箱根駅伝などで活躍したが「大迫さんや設楽悠太さんに比べると力不足」と初マラソンで痛感。喜びよりも危機感を胸に刻み、次のステップへと向かう。