陸上男子で17年世界選手権400メートルリレー銅メダルの多田修平(21=関学大)が15日、大阪記録会(ヤンマースタジアム長居)で今季国内2レース目に臨んだ。

 100メートルの1組目で5レーンを走り、向かい風0・2メートルの状況下で10秒35を記録した。

 足元は前日から続く雨で、ぬれた状態だった。国内初レースだった3月29日の奈良市記録会(1本目10秒42、2本目10秒29)よりスタートに手応えを感じながらも「タイムは満足していない。後半が満足できる走りじゃない。10秒2ぐらいで走りたかった」と悔しげに振り返った。

 それでもレース後には女子高生ら約50人が取材エリアの柵の外から多田の一挙手一投足を見つめるなど、注目度は急上昇中だ。「スタートの時からすごくお客さんがいて、モチベーションが上がった。さらに調子を上げて、ゴールデングランプリに照準を合わせて優勝できる力をつけていきたい」と5月20日にこの日と同じ長居で行われるセイコー・ゴールデングランプリ(GGP)大阪を見据えた。

 昨季は6月の日本学生個人選手権で、追い風4・5メートルの参考記録ながら9秒94をマーク。一気に注目され、自己ベストも10秒07まで縮めるシーズンを送った。今オフは2月6~21日に米国、同28日~3月12日はオーストラリアでの合宿に臨み、失速することが多かったレース後半に体力を残すスタート方法を追究している。