陸上男子100メートルのダイヤモンドリーグ上海大会に出場した桐生祥秀(22=日本生命)が13日、羽田空港着の航空機で中国から帰国した。

 10秒26で9位。順位は最下位、タイムは平凡も、悲観はしていなかった。昨年の世界選手権金メダルのガトリンに0秒06、16年リオ五輪銅メダルのデグラッセ(カナダ)に0秒01差だった。「差はそこまで大きくない」とうなずいた。心理的にも成長。先行されると力む悪癖が出なかったことに手応えをつかんでいた。

 今後はセイコー・ゴールデングランプリ大阪(20日・ヤンマースタジアム長居)に出場後、海外遠征を挟み、日本選手権に向かう予定だ。今季は例年よりスロー調整。「スピードをもう1段上げていかないとだめ」と言う。またシーズンは始まったばかり。「10秒の壁」を破った男が、さらなる進化を示す。