陸上男子100メートルで、宮本大輔(東洋大=20)が連覇へ好発進した。1部の予選2組で追い風1・6メートルの条件下、10秒29の1着。残り30メートル付近で、すでに横を確認し、流しながらフィニッシュする余裕がありながら、タイムは全体トップだった。

昨年は1年生で制覇した宮本は「まあまあです。いい準備はできていないですが、最大限のパフォーマンスをして、100メートル、400メートルリレーで連覇をしたいです」と話した。

左膝にはテーピングをした。2週間前の世界リレー大会後、筋肉の炎症により、左膝付近に痛みが出た。最近は「まともに練習できていない」という。体に負担をかけないよう温存を心掛け、中盤から減速。その中で自己記録に0秒06と迫るタイムだった。「けがは気になることなく、冷静に走れたのでよかった」と振り返った。

10秒29の自己記録を持ち、著しい成長を見せているデーデー・ブルーノ(東海大2年)は予選3組で10秒32(追い風2・3メートル)の1着。同級生の宮本と優勝を争う存在の男は、スタートのキレ不足を反省し、「修正できれば」。4月の織田記念国際後、右太もも付近を痛めたそうで「優勝は狙っているのですが、不安もある。できる限り頑張りたい」と謙虚に抱負を語った。10秒25の自己ベストを持つ順大4年の犬塚渉は欠場だった。