20年東京オリンピック(五輪)の競歩の開催が札幌に決まった。日本陸連の横川浩会長(72)が1日、コメントを発表した。

「オリンピック開催まで約9カ月というタイミングでの開催地変更について、選手を派遣する競技団体の立場としては率直なところ複雑な思いを禁じ得ません。選手やその関係者は、2020年夏、東京での最高の結果を目指して覚悟を持ってこれまで競技力向上を図ってきており、今回の決定を受け、それをこの時点で方向転換するということは簡単なこととは言えません」

日本陸連は東京五輪とほぼ同じコースでマラソンの代表選考会「マラソン・グランドチャンピオンシップ」を開催するなど、地の利を生かした強化策をしてきた。暑さに強い選手を育成してきた。場所は北海道に変わったが「マラソン、競歩のオリンピック代表内定を勝ち得た選手たちは、地が変わろうとも、日本代表としてふさわしい選手であるということは変わらず、本連盟は、これまで同様チームジャパンとして最大限サポートし、実施してきた強化対策、暑さ対策など代表選手が十分、力を発揮できる環境を作っていく所存です」とした。

また「競技運営面では、審判やボランティアなど、テストイベントであったMGCでの経験などをもとに、本大会を迎える準備をしてきており、今回の開催地変更により、これから解決しなければならない課題が出てくることもあろうかと思いますが、母国で開催されるオリンピックの成功に向けて、競技団体としての役割を全力で果たして参ります」とした。

横川会長は国際陸連の理事も務めている。