75回の歴史に幕を閉じる福岡国際マラソンで、マイケル・ギザエ(27、ケニア出身=スズキ)が初優勝した。2時間7分51秒(速報値)だった。

快晴の下、スタートから1キロ2分58秒の高速ペースで展開する中、2時間6分11秒の自己記録を持ち優勝候補の設楽悠太(ホンダ)が20キロ地点で途中棄権。コロナ禍で海外招待選手の出場がない中、レースは本命不在の下克上となった。

ペースメーカーが30キロで外れると、レースは動きだした。34キロ地点でギザエが抜け出し、細谷恭平(26=黒崎播磨)と高久龍(28=ヤクルト)が追った。前半のハイペースもあり35キロ以降は我慢比べとなった中、地元・福岡第一高出身のギザエが歯を食いしばり逃げ切った。細谷が日本人トップの2位。2時間8分16秒だった。

今回はパリ五輪への第一歩となる大会。細谷に加え、2時間9分0秒を切った4位の大塚祥平(九電工)、5位の高久、6位の上門大祐(大塚製薬)が23年秋のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権を手にした。