序盤の7キロ付近でまさかのアクシデントがあった。
佐藤早也伽(28=積水化学)が先頭集団で走っていると、後ろの岩出玲亜(28=デンソー)と足が接触。2人とも転倒した。
佐藤は右足を引きずるようにして、大きく後退した。両膝から出血しながら、痛々しい姿で、再び先頭集団を追った。
佐藤は「今までマラソンの練習をしてきた中で、一番練習できた」と自信をのぞかせていた。自己ベスト2時間22分13秒の更新に意欲を示した。
故障や痛みなどに悩まされず、ここまで継続して練習を積むことができた。今大会では順位にとらわれず「ほかの選手と競り合うレースができたらいいな」と話していた。
佐藤は、フォームを整えて、走り続けた。12キロ地点で、先頭集団から遅れた岩出を抜いた。24年パリ五輪代表選考会である「マラソングランドチャンピオンシップ」(10月15日、東京都内)の出場権を持っているだけに、ダメージが心配されるが、懸命の走りで先頭集団を追った。