箱根駅伝3連覇中の青学大陸上部が4日、相模原市の同大相模原キャンパスで会見を開き、1日に創設した「女子駅伝チーム」の始動を報告した。
本格的な女子駅伝参入は2年後とし、部員を増やしていきながら27年秋の全日本大学女子駅伝を目指す。さらに28年は全国大学対校男女混合駅伝の優勝や全日本大学選抜女子駅伝(富士山女子駅伝)での優勝も目指し、強化を進めていく。
大学女子駅伝では前回2冠の城西大をはじめ、立命大、名城大、大東大など全国的に実力が分散している。しかし、今後のライバルを問われた原晋監督(58)はこれらの強豪校を挙げつつ、「真のライバルは女子ゴルフ界にある」と言い放った。
男子の箱根駅伝で監督歴代トップ9度の優勝を誇る名将はこれまで陸上のライバルは「野球界、サッカー界」と講演会などで訴えてきた。
「身体能力の高いアスリートが『僕は箱根駅伝を走りたいんだ』『大谷翔平じゃないんだ』『陸上長距離をやりたいんだ』という志の高い若きアスリートを得るために陸上界をこれまで盛り上げてけん引してきた」と自負する。
一方、女子の最大のライバルはゴルフ界を挙げた。 これまで宮里藍、横峯さくらを筆頭に2000年代から急成長し、今では数々の女子プロが世界に進出。賞金総額も倍増した。原監督は「この2人の頑張りによって試合数も増え、賞金総額も増え、華やかな世界になった」と説明する。
しかし、陸上女子の中長距離界は日本高校記録が20年以上更新されていない。また、全国高校駅伝の地区予選の参加校も15~25年の10年間で約4割近く減少している。
これらの厳しい現状に原監督は警鐘を鳴らす。
「このまま行くと、指導者の雇用も失われる。チーム数も少なくなる。大会自体もなくなってくるでしょう。陸上界で仕事をしている原、また多くの関係者、これは嘆き、悲しみますよ」
ただ、昨年11月の全日本実業団対抗女子駅伝に出場した24チームをはじめ、国内には全国40チームほどの実業団がある。家電量販店のエディオン、日本郵政グループ、化粧メーカーの資生堂など大手企業が選手の受け皿となっている。
競技人口減少に伴う廃部や縮小に歯止めをかけるために、原監督は「女性が輝かしく、自分らしく走れる環境整備を整えることで、結果として記録も伸びるし、競技人口も増える。そういう構造を大学女子駅伝界でつくっていきたい」と力を込めていた。

