どーもです。ピンのニューモデル「G400 MAX」ドライバーと「G700」アイアンを試打できました。両者の新技術等はすでにレポしているPING「400 MAX」「G700」新製品発表会をご参照ください。まずは「G400 MAX」ドライバーですが、すでに発売されている「G400」シリーズに対してMAXヘッド体積になっています。個人的なエースドライバー「G30」に比較してどうなのか。その辺も確認したいと思います。


まずは見た目から。


「G400」ドライバーとウエート位置などの見た目は一緒ですが、ヘッド自体の大きさが460cm3と最大体積になっています。なお、タングステンウエートは「G400」に対して2倍の重量となっているようです。

フェースはシャローフェースですが、ヘッドがMAXとなっている分大きくなっていると思います。形状的には「G400」のフェースがそのまま大きくなったイメージでした。

ボディはシャローですね。「G400」に比較すると明らかにシャローかつストレッチバック形状も確認できると思います。

後ろ姿です。「G400」で採用されていた空力効果のある「VORTEC」はタングステンウエートに取って変わっていました。

構えてみるとこんな感じ。「タービュレーター」「ドラゴンフライ・テクノロジー」もヘッドが大きくなったことで見直されていることが予想されますが、見た目では全く分かりませんでした。ヘッドがMAX体積化している分、クラウンの投影面積は大きくなり、安心感のある見た目になっていると思います。

「G400 MAX」ドライバーには新たにシャフト「ALTA DISTANZA」をラインアップ。今回このニューシャフトに加え、気になっていたい「ATTAS Coool」モデルも試打してきました。


まずは「ALTA DISTANZA」装着モデルからですが、スペックはロフト角10.5度、ライ角59度、長さ46インチ、総重量285.5g、バランスD5。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量40g、トルク5.9、先調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用です。


まず持ってみた感覚ですが、総重量は軽めでグリップも細め。見た目でもシャフトの細さを感じました。この「ALTA DISTANZA」はノンフレックスというか、固さ的には1フレックスになっています。シャフトを手でしならせてみると、結構やわらかめでしなやか。先調子をうたっていますが、素振りしてみるとイメージ的には素直にしなる中調子系の動きに感じました。


実際に打ってみると、46インチと長尺モデルですが、長尺に苦手意識があるボクでもしっかり振り切れたのにはビックリでした。バランスがD5とかなりヘッドがきいた数値になっていますが、実際に打ってみるとそこまでの数値を感じないから不思議。「G400」に比べるとやはりヘッドが大きい分叩けるイメージもあって、実際に叩けます。弾道の見た目的には「G400」とそれほど変わらない感じでしたが、スカイトラックデータ的に1番大きな違いは打ち出し角でした。この「G400 MAX」はドーンと高弾道でした。また、「G400」で感じたマイルドな打感ですが、この「G400 MAX」は「G」シリーズもしくは「G30」シリーズに近い弾き系打感に戻っていたように感じましたが、それは季節の問題もあるかもしれませんね。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで、

その各球データはこちら。

【3球平均】

HS46.4m/s、初速68.1m/s、打ち出し角17.7度、バックスピン量3004.1rpm、サイドスピン-350.2rpm、飛距離266.4y

【ベスト】

HS46.4m/s、初速68.2m/s、打ち出し角18.7度、バックスピン量3087.4rpm、サイドスピン220.9rpm、飛距離268.1y


打感は弾き系。前述通り、「G400」で感じたマイルドさはなく、球離れもやや速めなイメージで、「G」「G30」を思わせるようなイメージでした。音もカンカンして硬さを感じさせる音でした。


弾道はこんな感じで、


そのスカイトラックデータはこちら。

弾道的に、超高弾道。ガッツリ球が上がりますね。すでに発売されている「G400」「G400 SFT」「G400 LST」で感じたスピン量の多さですが、今回の「G400 MAX」では気持ち少なめには感じました。


出球傾向ですが、長尺ということで、ボクのスイングだと右も左も出ちゃいました。まあ、これはボクのスイングの問題でもありますけどね・・・(汗)


シャフト挙動は、メーカーは先調子をうたっていますが、個人的には意外と素直な中調子系に感じました。長尺モデルでこのバランスに先調子というわりには、思った以上に素直なイメージでした。


続いては「ATTAS Coool 6」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角、ライ角は一緒で、長さは45.25インチ、総重量310.6g、バランスD4。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量66g、トルク3.6、先中調子。

こちらも持ってみた感覚はやや軽め。グリップも気持ち細めに感じましたが、「ALTA DISTANZA」よりは太めでした。シャフトを手でしならせてみると、「ALTA DISTANZA」の後だとよりしっかり感を感じましたが、まあ、イメージ通りでしたね。素振りしてみると、「ALTA DISTANZA」よりもヘッドが走るイメージでした。


実際に打ってみると、イメージ的には「G」「G30」ですね。個人的なエースドライバーはまだ「G30」の「ATTAS6★」Sフレックス装着モデルですが、この「G400 MAX」の「ATTAS Coool6」Sモデルはそのまま気持ちマイルドになったようなイメージでした。ただし、振り感は別モノ。この「G400 MAX」のほうが全体的なしなり感があるように感じました。「G30」に比較すると右に抜ける傾向が抑えられていているようなイメージで、つかまりは悪くない感じでした。それから「ALTA DISTANZA」装着モデルに比較すると、明らかにスピン量少なめでした。「G400」への変更で悩んでいましたが、この組み合わせならそのまま移行してもいいかも・・・


スカイトラックの弾道データはこんな感じで、

その各球データはこちら。

【3球平均】

HS46.3m/s、初速67.9m/s、打ち出し角16.6度、バックスピン量2634.6rpm、サイドスピン-397.4rpm、飛距離268.4y

【ベスト】

HS47.0m/s、初速69.0m/s、打ち出し角16.1度、バックスピン量2743.6rpm、サイドスピン-434.7pm、飛距離272.4y


打感は、弾き系ですね。「ALTA DISTANZA」装着モデルとほぼ同様で、音もほぼ同等に感じました。


弾道はこんな感じで、


そのスカイトラックデータはこちら。

弾道的には、高弾道ですね。「ALTA DISTANZA」装着モデルに比較するとやや低めにも感じましたが、ロフト通りの上がり方だと思います。シャフトの影響かスピン量も「ALTA DISTANZA」装着モデルよりも、スカイトラックデータで平均400rpm少なくなっていました。


出球傾向ですが、ボクのスイングで軽いドロー系。この組み合わせは、ボクのスイングでも良い感じのつかまりでした。「G30」のように右に抜けることがなかったです。


シャフト挙動ですが、「ATTAS6★」よりも全体的にしなり感があったように感じました。先中調子になっていますが、ボク的にはよりニュートラルなしなりで、中調子のイメージでした。


今回ボクが試打した限りで、「ALTA DISTAZA」装着モデルはHS38~42m/sあたり、「ATTAS Coool」装着モデルでHS42~45m/sあたりにおすすめ。前者は払い打ち系スイングにおすすめで、後者はより叩けるモデルだと思います。「G400 MAX」は昨年賞金女王に輝いた鈴木愛プロの「大きめヘッドでより安心感があって叩けるモデルが欲しい」という要望に答えたモデルだと聞いていますが、シャフトによっても若干性格は変わると思います。少なくも後者を打つ限りでは、その通りのコンセプトであることは間違いないと感じました。前者の1発の飛距離は魅力的ですが、打点がバラケる傾向があるボクにとっては長尺よりも、45.5インチ以下のより打点が安定するモデルのほうが結果的に弾道も安定すると感じました。


キャッチコピー「MAXブレずにMAX飛ばす」は、少なくともレンジ試打では感じることができました!


<ピン「G400 MAX」ドライバー>

■KAZ’s インプレッション(10点満点)

◎ALTA DISTANZA装着モデル▽飛距離:10▽上がりやすさ:10▽操作性:7▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:9

◎ATTAS Coool装着モデル▽飛距離:9.5▽上がりやすさ:9▽操作性:8▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=811チタン、フェース=フォージドT9Sチタン

■シャフト(重量/トルク/調子):「ALTA DISTANZA」(40g/5.6/先調子)。「ALTA J CB」(TS=60g/4.4、S=55g/4.7/中調子、SR=50g/5.5/中先調子、R=45g/5.9/先調子)。「PING TOUR 173-75」(X=80g/2.8/手元調子、S=75g/2.9/中元調子、R=68g/3.3/中調子)。「PING TOUR 173-65」(X=66g/3.2/手元調子、S=61g/3.4/中元調子、R=57g/4.3/中調子)。「ATTAS Coool 6」(X=68g、S=66g、R=64g/3.6/先中調子)。「Speeder661 EVOLUTION IV」(X=69.5g、S=67.5g、R=65.5g/3.7/ 中調子)。

■価格:「ALTA DISTANZA」「ALTA JCB」「PING TOUR 173-75」「PING TOUR 173-65」装着モデル各1本6万3000円+税。「ATTAS CoooL6」「Speeder661 EBOLUTION IV」装着モデル各1本7万5000円+税。

■発売予定日:2018年3月8月