07年日本女子プロ覇者でツアー7勝の飯島茜(34=サーフビバレッジ)が賞金シード権を失った。通算1オーバーの145で61位となり予選落ち。最終戦の出場権がなく賞金ランク52位の飯島は同50位以内に与えられるシード権喪失が確定。松森彩夏(23)と藤田光里(23)もシード権喪失、QT(予選会)に回る意向。通算12アンダーの全美貞(35=韓国)が首位を守った。

 こらえていた涙があふれ出した。賞金ランク52位の飯島は、今大会で13位以内に入ればシード権(50位以内)を確保する可能性があった。だが70位から出て4バーディー、3ボギーの71で回り通算1オーバーで予選落ち。賞金額を伸ばせず、プロテスト合格翌年の06年から12年間保持し続けたシード権を初めて失った。混乱した様子で「いろいろあるから、やめるとは言えない」と漏らすと、大粒の涙が落ちた。

 来季からリランキング制度導入により、賞金ランク55位以内を保持すれば前半戦の出場資格は得られる。だが年末に持病の手術を受けることが決まっており、開幕から数試合は「出られない」と悩める心境を明かした。QTは受けない意向で「稼げる時に稼がないといけなかった。(来季は)出させてもらえる試合は出て、後は違ったことをやったりする」。07年日本女子プロを制した実力者が、ゴルフ人生の岐路に立たされた。【益子浩一】