男子ゴルフのフジサンケイ・クラシック(30日開幕、山梨・富士桜CC)のプロアマ戦が29日、同コースで行われた。

前週RIZAP・KBCオーガスタで念願のツアー初優勝を飾った出水田大二郎(25=TOSS)は、体調不良で前日に大会欠場が決まった石川遼の代役としてプロアマに参加。スピードスケートと自転車で夏冬7度五輪に出場した橋本聖子日本スケート連盟会長、スピードスケートの10年バンクーバー五輪男子500メートル銅メダリストの加藤条治、フィギュアスケートの10年バンクーバー五輪代表の小塚崇彦氏という豪華メンバーとのラウンドだった。

幼少期からゴルフに打ち込み、冬季五輪にはなじみの薄い出水田はスタート前から緊張を隠せず「まず『ウィキペディア』で皆さんのことを調べていきました。何か失礼があってはいけないですから」。他競技のトップアスリートと触れ合う貴重な機会に「いろいろ話をさせていただきました。すごいメンバーでありがたかったです」と笑顔で振り返った。

初優勝の祝福は海外からも届いた。かつて横峯さくらの父良郎さんが主宰する「めだかクラブ」で腕を磨いた縁もあり、横峯からもお祝いのメッセージを受け取った。「うれしかったですね」と感謝を口にする一方で「1勝目は勢いとも言われたりする。2勝して本当の優勝かなと思う」と表情を引き締めた。

昨年もRIZAP・KBCオーガスタ、フジサンケイ・クラシックで上位に絡み、ブレークの兆しを見せていた。「コースのイメージもすごくいいですし、僕の中では“夏の男”だと思っているので」。初優勝から2週連続Vとなれば、日本勢ではツアー史上初となる。「まず予選を通らないと何にもならない。通ってから、1打1打しっかりやっていきたい」と地に足をつけて戦う。