小祝さくら(20=ニトリ)が今季3度目の2位に終わった。首位と2打差3位から出て8バーディー、4ボギーの68で回り、通算14アンダーの202。申ジエ(30=韓国)とのプレーオフ(PO)に突入し、第1ホール(H)終了後に雷雲接近で中断となり、約1時間半後に再開された第2Hでボギーをたたいて初優勝を逃した。

激闘の余韻からか、小祝は手の震えを止めることができなかった。ツアー本格参戦した今季、3度目の2位。首位申ジエとの2打差を追い抜き、並ばれてもまた単独首位に立つ激しい優勝争いを繰り広げた。プロ転向後初のPOに突入し、第1Hでティーショットを大きく左に曲げながらもパーとする。直後に雷雲接近で約1時間半の中断。その間はロッカー室にこもり、靴べらで素振りを繰り返していた。

「私、もとから集中力がないんです。すぐ後ろの組から回ってきたジエさんは怖かった。元世界ランク1位で圧がありました」

PO第2Hで3パットのボギーとなり、目の前にあった初勝利は逃げた。冷静に、淡々と話しながらも、悔しさは隠しきれない。震える手を押さえながら「チャンスはめったに訪れない。でも次は優勝しかないです」と言葉を絞り出した。