世界のゴルフ界をけん引するロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ・オブ・セントアンドルーズ(R&A)が14日、都内で来年1月から施行される新規則の日本向け説明会を開催した。米国ゴルフ協会(USGA)とともにまとめ、今年3月発表された新ルールは世界的な「ゴルフ離れ」に歯止めをかけ、競技人口の拡大を狙って簡素化。大きく改正されたこともあり、R&Aの規則担当の責任者となるデビッド・ボンソール、デビッド・リックマン両氏が来日し、主な改正ポイントを紹介した。

会場には300人近くの国内ゴルフ関係者が出席。約3時間の「講義」が開催された。ボンソール氏は「一貫性がありフェア。シンプルですが包括的。原則は速やかなプレーのペースを支援することです」と、約6年半かけてまとめたという新規則に自信を示した。

変更点はプレーの時間短縮を主眼にしている。見失ったボールの捜索時間は5分から3分に短縮。バンカー内の救済では1罰打のバンカー内に加え、2罰打でバンカーの外側(いずれも後方線上)からのプレーが可能だ。2打目以降の打順も、もっとも遠い球から先にプレーする方式から準備ができた選手から打つ「レディーゴルフ」が推奨されている。

禁止だった距離計測器の使用も可能(高低差、風速の測定は禁止)に。ピンまでの距離をつかむ時間が短縮され、プレーの迅速化を期待できる。また救済エリアでの球のドロップが肩からひざの高さに変更。パッティングでは旗竿(フラッグ)をホールに立てたまま打てる規則に変更された。ボンソール氏は「分かりやすく、すべてのゴルファーに適用できる」と強調していた。