首位から出た笠りつ子(33=京セラ)が、3バーディー、ノーボギーの69で回り、通算12アンダー、204で5年ぶりの優勝を飾った。16年8月のニトリレディース以来、通算6勝目となった。

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笠りつ子、三ケ島かな、山路晶の最終組について回った。優勝争いをしているにもかかわらず、和やかな雰囲気で3人が楽しく回っているように感じた。その要因が、33歳の笠の若い後輩たちへの声がけだった。「ナイスショット!」「ナイスバーディー!」「ナイスパー!」。プレーの合間に気さくに声がけすることで、ギスギスした雰囲気にならずにプレーが進んだ。

「同じ組の選手たちが回りやすい感じに持って行くよう心掛けています。相手が良くなることもあるけど、私も楽しく回れるから」。そんな笠の心配りで、三ケ島も、山路も伸び伸びとプレーしているようだった。

「三ケ島さんはリズムがすごくて、みかちゃんについて行こうと思ってプレーしました。山路さんも、もっともっと強くなると思いました」と後輩の良さを引き出すのも先輩の仕事と考えているようだ。

そんな笠だが、13番で三ケ島が1打差に迫ってからの5ホールに真価を発揮した。17番では厳しいパーパットを決め、18番では外せばプレーオフのバーディーパットを沈めた。「やっぱり気持ちが違う。正直プレーでは私の方がチャンスが多かったけど、際どいパーパットとか入れたら入れ返してくる。強さを肌で感じました」と三ケ島が脱帽する強さも見せつけた。

先輩の心配りと、実力の両方を見せて、笠は5年ぶりの勝利を手にした。【桝田朗】

<笠りつ子の優勝クラブ>

▼1W=キャロウェイ エピックフラッシュ サブゼロ(シャフト=グラファイトデザイン・ツアーAD DI-6、硬さSR、長さ45・5インチ、ロフト角10・5度)▼3W=プロギア RS(15度)7W=ホンマ TW737(21度)▼UT ホンマ TW737(25度)▼アイアン=ホンマ TW737P(5I~10I)▼ウエッジ=ホンマ TW-W(47、52、57度)▼パター=オデッセイ ホワイトホットOG▼ボール=タイトリスト・プロV1X